上野樹里が出ているダイワハウスのCMに、中村倫也扮するなんとも頼りないダンナさんが大事にしているサボテンがたくさん出てきます。
もうねビジュアル的には最高ですよ。部屋中サボテンだらけで、とくに中村倫也って横顔がきれいだから「おはよ、ボンちゃん」なんつって霧吹きで水やってるシーンはサボテン愛が溢れてるように見えます。
あのCMに憧れるまでもなく、室内でサボテンを育てたいと思ってる人は多いです。ペット不可の賃貸に一人暮らしの若い女性とかね「サボテンって人の言葉を理解するって本当かな かわいー♥」的な。
しかし…サボテンを育てるってことをよく理解しないと、「思ってたのと違うー(涙)」ってことになりやすいのです。
ワンルーム一人暮らしの何が悪い?
インテリア雑誌とかCMとかおしゃれなショールームの画像なんかで見るサボテンってスタイリッシュで素敵に見えます。
あれは、まともに育っているサボテンを連れてきておしゃれに飾って撮影してるからであって、継続的に室内で育ててるわけじゃないから素敵なんだってことをまず知っておいてください。
サボテンは日の当らない室内にずーーっと置いたままではきれいには育てられないのです。
一人暮らしをはじめて小さなサボテンを買ってきたものの、ひょろひょろに徒長させたり地味~に腐らせたり気がついたら干物になってたりというトラブル報告を目にします。
実は、ワンルームに一人暮らしという環境は、サボテンがうまく育ってくれない要素が満載なのです。
日照が確保できるか問題
サボテンは日光が当らないと見るも無残な姿になります。よく「すごく育ってる!と思ってたらなんか形が変になりました(涙)」というのを見かけますが、ほぼ100%日照不足の徒長です。
風水を考えてトイレに置きました~なんてやってるとこんな姿になっちゃう。こうなると元には戻せません。可愛がって育ててるつもりでもサボテンにとってはイジメです。こんなんなったサボテンがいい運気を引き寄せるとかあり得んだろと思う。
屋外に出せないなら、直射日光、できれば午前中の日差しがしっかり入る窓のそばに置く必要があります。
そのサボテンが日の差さないところで売られていたとしたら、買ってきてすぐに直射日光(特に西日)に当てると日焼けしてしまうことはあります。それでも、1週間も慣らせば直射日光が当る場所に出せます。
直射日光の入らない窓のそばだと、トゲとトゲの間がなんとなく間延びした感じになりやすく、鉢を時々回してやらないと明るいほうに向かって倒れやすくなります。
一人暮らしだとカーテンを閉めて出かけることもあるかと思います。そうなると、朝のうちは日が当っていたとしても留守にしている間は部屋の中は薄暗いですから日照不足街道まっしぐらになってしまいます。
日照不足だと花が咲かない?
日照不足の問題は徒長だけに留まりません。
サボテンはその奇妙な姿に似合わない花を咲かせますが、多くのサボテンは直射日光にしっかり当てておかないと花が付きづらくなります。
小さかったサボテンが開花サイズに育って花をつけたときの喜びは格別なのに、花が咲かないままひょろひょろさせるのはもったいない!
マミラリア属のサボテンはしこたま徒長した挙句にひょこっと花をひとつふたつ付けることがありますが、これはいよいよ命の危険を感じてHELP!と叫んでるサインなので「わーい花が咲いたー」とお気楽に喜んでる場合じゃなかったりします。
サボテンは人の言葉を理解すると言われますが、私たち人間はサボテンの言葉が分らんということを忘れてはいけません。
鉢が乾かない問題
サボテンの水やりはコツとタイミングがつかめないうちは確かに難しく感じます。
しかしサボテンとて植物ですから水をやらなきゃ干物になっちゃうので恐る恐る水をやるわけですが、『鉢が乾いたら与える』のセオリーに従いたくても室内に置いた鉢はなかなか乾いてくれなかったりします。
これは、もっぱら植えられている鉢が大きすぎることが多いのと、一人暮らしだと留守にしている間は窓を閉めているので室内に風通しがないことが原因です。
この風通しというのがあんがい重要なことで、夏場に水やりした後何日も留守にすると室内の温度が上りすぎてサボテンが蒸れて腐ることもあるくらいです。
サボテンってすごく暑いところに自生しているイメージがありますが、実際は日本の夏よりはるかに涼しいところを自生地に持つものがほとんどです。
今年の夏みたいに気温が高くても、風通しさえよければさほど弱らせずに管理できるのですが…。
ワンルーム一人暮らしのサボテン管理
室内に置きっぱなしではなかなか思うように育たないサボテンと暮らしていくには、それなりの工夫が必要です。
ベランダがあるなら出かけている間はベランダに出しておくほうがいいです。雨降りが心配なら鉢を極力小さく、土は水はけのいいものを使えば少々の雨なら大丈夫です。
屋外に出せないなら窓のそば一択ですが、時々日焼けに気をつけながら日なたに出してやってください。
屋内に置く時間が長いときは水やりはかなり控えめに。それぞれの環境が違いますから何日に1回という目安を設けることはできませんが、少なくとも鉢の土が完全に乾いてから3日以上経ってからで大丈夫です。
割とよく忘れられてますが、夜は完全に暗くしてやらないと花が付きにくくなります。
花を見るまでに十年近くかかるような種類なら夜更かしに付きあわせてもまあ問題ありませんが、マミラリア属や旧ノトカクタス属は明るいときと暗いときのメリハリをしっかりつけて育てた方がいいみたいです。
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