青王丸は丈夫で育てやすいサボテンです。少々のことではへこたれません。へこたれませんがすぐ茶膜が上がります。
我が家の青王丸はうちにやってきて5年目になりますが茶膜は上がるわ、変形するわでまあブサイクです。この茶膜を雅な趣と表現して好まれる方もおいでですが、女子的視点だとあまり美しくない認定になろうかと思います。
青王丸を茶膜を上げずに育てる方法についてです。
茶膜の原因は?
ねぇちゃん、なんで青王丸はすぐ茶膜上がってしまうん?
せっかく青々と育っていたのに地際からじわじわと浸食するように上がってくる薄皮のような茶膜は老化現象のひとつだからしょーがないものだと言われます。生育に特段影響もしませんし。
しかし、実生3年未満の2センチ少々でも上がる時は上がりますから、どーも釈然としない気もします。
もっぱら旧ノトカクタス属の艶肌種が上がりやすいようですが、店頭で見かけたときやけに色白だなと思いつつよく見たらほぼ全体に茶膜が上がっていたマミラリア属の黄金司を持ってますから、この種この属に限ってというものでもないようです。
茶膜は粉吹き乾燥肌みたいなもの?
老化というには若すぎる段階でも上がってきてしまう茶膜は、老化というよりは生育環境がその個体にとってちと厳しいときの防御反応みたいなものじゃないかと思います。
あれだ。冬場に顔の皮膚が薄い人が乾燥して粉吹き芋みたいになるヤツ。
青王丸は根が丈夫なのでしこたま乾かしてもぐったりしたりしませんが土の表面の温度が高すぎる状態が続くと茶膜を上げやすくなるのかも、というのがわたくしの仮説です。
茶膜を上げずに育てることは可能か?
青王丸は暑くて乾燥した草原に自生しています。
こういう環境ならぼこぼこ仔を吹きながらたくさん花を咲かせつつ茶膜を上げないのでしょうが、おうちの栽培環境に草原は持ち込めませぬ。
何年か前に小さいのに茶膜が半分くらいまで上がってしまったことがあり、目立たないように育てられんか実験してみたことがあります。
結論から言うと、けっこう気を使いますが出来なくはないです。
上がってしまった茶膜は元には戻せませんから、翌年の植え替えで茶膜が半分隠れるくらいの深植えにました。土は腐葉土分を含まない赤玉土とゴールデンサボテン培養土のブレンドのものにチェンジしました。
半透明の波板越しの日が当たる場所で底まで乾いたら日をおかずに水やりという管理を続けたところ、その年はほとんど茶膜が上がらなかった!
ただまぁ、底まで乾いたら日を置かずに水やりってのが簡単そうで案外大変でした。毎日マメに確認せにゃならんかった(苦笑)
その翌年。
いい感じに育っていたのがぴたりと新トゲを出さなくなり、なんでや??と思っていたら仔が出てきてました。どうやら仔に関心が向いてて新トゲを出すのを忘れていたらしい。
で、忘れている間に生長点付近が固まってしまいまして(ダニにでも食われたかね)、仔を外してやったら「はっ!!わたくし成長するのを忘れておりました!」と言わんばかりに生育再開。
生長点が固まったお陰で何を目指してるのか問い詰めたいビジュアルになる。しかし、茶膜はそれほど上がっていません。
そして現在。
昨年かなりいい加減に管理してたらまた盛大に上がってきました きゃっきゃ。くびれ目のところはぎゅーっと縮んでなんだかよく分からんことになっています。おそらく木質化しかけているんでしょう。
でもこれで元気に育ってますしね、ワイルドでいいんじゃないですか。もうこの青王丸にはビジュアル的な期待はしない。
茶膜は上がってしまったら元の色には戻せませんが、その後の管理で目立たせずに育てることはできます。ビジュアル重視で育てたい方はある程度の遮光下で育てた方がいいかも知れません。
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